今日まで自転車のコーティングをお任せ頂いておりますが、いつも驚くのがその価格。
自転車というと、一般的には完成された自転車の姿を想像されると思います。
しかしですね・・・
ある程度の価格帯を超えてくると完成車ではなく、自身でパーツを選択して組み上げていくことになります。
そのメインともいえるのがフレームです。
そして今回のフレーム・・・お値段7ケタでございます(^◇^;)
フレームだけですよ!
こちらにコンポーネントやらホイールやらが組み込まれていきますので・・・
完成する頃には渋沢栄一さんが200人以上旅立たれるのではと思います(^^;;

そんな骨董品のような高級フレームをお任せ頂き光栄なのですが、やっぱり緊張します!
こちらはオフィチーナ・バッタリンというイタリアのメーカーです。
モデル名はローマ。
もうネーミングからして格好良すぎるんですよね!

カーボンが主流となった今ですが、こちらはスチールとカーボンのコンポジット。
とても珍しい組み合わせだと思います。

そしてこの特徴的なカラーリング!
メッキの上に塗装を重ねるクロモベラートという塗装方法らしいです。
フルハンドメイドで塗装にも相当手間がかかっているので、このお値段でも納得でしょうか。

早速作業に入っていくのですが、全体的に細かな傷が付いていますね。
柔らかなクリアー塗装が施されているので仕方ないのですが・・・
このままコーティングを塗るわけにはいかないので、まずは研磨で傷を除去していきます。

塗装がひじょうに柔らかく、塗膜も薄そうだったので無理はできません。
深い傷がいくつかあり、やり過ぎはリスクを伴うことから完全除去には至りませんでした。

しかし、コーティングを塗布すると細かな傷はほぼ分からなくなりました。

ひとつの傷にこだわるのも大切なことなのですが、あらゆる角度でどう映るかが一番重要です。
細かく何度もチェックしながら、磨きは3工程、コーティングは2層で仕上げています。

色の深みが増したことに加え、光の加減で色味が変化する美しいカラーリング。
ついニヤニヤと見惚れてしまいました。
この色気がイタリアなんですよね!
理屈を超えたハイセンス!

フロントフォークも同時にコーティングしますが、未塗装のマット仕上げ。
あえてカーボンシートを貼り付けない仕上がりになっています。
最近はこの仕上げも増えてきている感じがしますね。
木目のようにひとつひとつ顔が違うといったところでしょうか。
カーボンはコーティングを塗布すると、よりカーボンの目が強調されるので格好良いですね!

ということで、バッタリン ローマ完成です!
こちらのフレームですが、前回の初音ミク以上に希少らしく、日本にはほんの数本のみ。
本来は触れるどころか、拝める機会すらないであろう超希少なフレームでした。
作業をお任せ頂いて、とても光栄に思っております!

同時にフルクラムのカーボンホイールもコーティングさせて頂きました。
ロードもディスクブレーキになったので、リムにコーティングが出来るようになりました。

リムは磨きを入れてからコーティングしています。
カーボンの目が美しいですね!

ハブやスポーク1本1本にもコーティングをかけています。
ほとんど趣味のレベルかも(笑)

先日イベントでお会いする機会があり、完成した姿を見せて頂きました。
失神レベルに格好良かったですね!(≧∀≦;
長くお乗り頂けるお手伝いが出来ていれば幸いです。
この度はありがとうございました!



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